工事現場での台風対策!最低限抑えておきたいポイントを解説
台風大国である日本の建設現場にとって台風は避けて取れない課題です。台風対策を怠ると、最悪の場合は死亡事故に
繋がる恐れもあります。
※台風5号は発達しながら北上し、15日にかけて、東日本や北日本に接近し、上陸するおそれがあります。
また、西日本から東日本では、15日にかけて、警報級の大雨となる可能性があります。
2025・7・14現在
押さえておくべき台風対策のポイント
台風シーズンに現場監督が心がけるべきポイントは次のようなものになります。
・高所足場の安全確認をしよう
現場における台風対策で最も気を付けたいのが足場の安全対策です。
足場がもし台風で倒壊すれば、近隣の住宅に大きな被害を与えます。現場外も巻き込んだ大事故につながる危険性があるため、
しっかり対策を講じてください。
特に高所の足場は要注意です。
地上では大した風でなくても、高所では強風になる場合があります。
具体的な対策としては、単管やクランプを差し込んで、足場の壁つなぎを補強しましょう。
また、養生シートの各所を縛り直したり、外したりするのも有効です。平地では足場を守ってくれる養生シートですが、
暴風時は逆に足場にかかる負担を大きくしてしまう可能性があることです。
資材の飛散を防止しよう!
建築資材が台風時に吹き飛ばされたり、雨の影響で流れだしたりしないための対策も必要です。
飛散しやすいのは、カラーコーンや安全看板、表示パネルなどです。特にパネル状の資材は飛ばされやすく、爪が付いた看板などは、風に飛ばされれば凶器と化す危険性もあります。
台風が接近してきたら現場内をくまなく確認し、ネットやメッシュシート、ロープなどで資材をしっかり固定しておきましょう。
撤去して事務所や倉庫にしまっておくのもお勧めです。
とにかく、作業したまま資材ほったらかし状態は避けるようにしてください。
・仮囲いの強化も必要
台風が近づくと工事現場の仮囲いも崩壊の危険性が高まります。
倒れた場合、現場外部への影響が懸念されるため対策が重要です。特に、控え部分に注意が必要ですので、弱い部分は手で揺すって確認し、単管を追加して補強しましょう。
・作業員の安全確保を行う
作業員の安全確保は、台風対策の中で最も重要な要素です。以下の対策を確実に実施し人命を最優先に考えましょう。
台風接近時には、恐怖や大雨の中での作業を即座に中止し、全作業員を安全な場所に避難させることが大切です。
事前に、避難経路や避難場所を明確にし、全作業員に周知徹底しておきましょう。定期的な、避難訓練が大切です。
・保険によるリスク管理
台風対策において、物理的な防御策と並んで重要なのが保険によるリスクです。
適切な保険加入は、台風による被害が発生した際の経済的損失を軽減し、工事の継続性を確保するうえで非常に重要な役割を果たします。
保険金を活用することで台風によって被害を受けた設備や資材の修復、交換を迅速に行うことができます。
そのため、工事の遅延を最小限に抑えプロジェクトの進行への影響を軽減することが可能です。
また速やかな復旧は、取引先や地域会社との信頼関係にも繋がります。
工事現場のリスク管理に適した保険には、主に以下のようなものがあります。
・建設工事保険
工事中の不測の事故による物的損害を補償
・賠償責任保険
第三者に対する賠償責任を補償
・動産総合保険
工事用機械器具等の損害を補償
これらの保険を適切に組み合わせることで、台風によるリスクを総合的に管理することができます。例えば、建設工事保険で工事対象物自体の損害をカバーし、賠償責任保険で周囲への影響に備え、動産総合保険で使用する機械や資材の保護を図るといった具合です。
保険の選択と加入にあたっては、工事の規模、期間、立地条件などを考慮し、専門家のアドバイスを受けながら最適なプランを選択することが重要です。
また、定期的に保険内容を見直し、工事の進捗や状況の変化に応じて適宜調査を行うことも忘れず行いましょう。
工事現場の台風対策に関するまとめ
法規制の理解から始まり、足場の安全確保、資材の飛散防止、重機の安全対策、作業員の安全確保、そして保険によるリスク管理まで包括的な対策をとることが重要です。
また、台風通過後の迅速な復旧と再会の為には、リスク箇所のチェックや修復開始の優先順位づけ資材の分別を行いましょう。